身寄りのない人が亡くなったとき、財産はどうなるのでしょうか?

亡くなった方の財産が、誰にも管理されないまま残ってしまうことがあります。
たとえば、身寄りがない方だったり、親族と連絡が取れなかったりして、相続人がいるのかどうか分からないままになってしまうケースです。

こうした状態では、

  • 家賃の未払いがある大家さん
  • 病院の治療費を請求したい医療機関
  • お金を貸していた人

などの 債権者は、支払いを受けることができません。
また、財産を管理する人がいないため、家や預貯金が放置されてしまい、トラブルの原因にもなります。

そこで法律では、こうした困りごとを解決するために、債権者などが家庭裁判所に「相続財産清算人を選んでほしい」と申し立てることができる制度を設けています。

家庭裁判所は申立てを受けると、相続財産清算人を選びます。

相続財産清算人は、相続人がいる場合は名乗り出てもらうため、官報で公告を行います。

一定期間待っても相続人が現れなければ、財産を管理・換価し、借金などの支払いを行います。

清算が終わっても相続人が現れない場合は、残った財産は最終的に国のものになります。

図解:相続する人が見つからない場合の手続きの流れ

① 亡くなる
   ↓
② 相続する人が見つからない
   ↓
③ 債権者などが家庭裁判所へ申立て
   ↓
④ 相続財産清算人が選ばれる
   ↓
⑤ 相続人を探すための公告
   ↓
⑥ 相続人が現れない
   ↓
⑦ 財産を整理し、借金などを支払う
   ↓
⑧ 残った財産は国へ

相続財産清算人とは?その役割を解説

相続財産清算人とは、相続する人が見つからないときに、家庭裁判所から選ばれ、亡くなった方の財産を整理・清算する人です。

【図解:相続財産清算人の主な業務】

・財産の管理・保全
・債務の弁済(未払金や借金の支払い)
・財産の売却(換価:財産を売ってお金に換える)
・清算事務の報告
・後から相続人が現れた場合の引渡し

債権者が申立てできる理由

相続人が不明のままでは、債権者は債務を回収できません。
そのため、法律上、債権者は家庭裁判所に申立てを行うことが認められています。

相続する人が見つからない → 未払金や借金が回収できない
   ↓
債権者が申立て
   ↓
清算人が財産から支払う

清算後の財産はどうなる?

すべての債務を支払い、清算が完了した後も相続人が現れなければ、残った財産は 国庫に帰属 します。(最終的には国のものになります。)

行政書士によるサポート

相続財産清算人の選任申立てでは、申立書の作成や戸籍などの必要書類の収集が欠かせません。
行政書士は、申立書の作成支援や必要書類の収集を通じて、申立てをサポートしています。
制度がよく分からない場合でも、お気軽にご相談ください。